ステップフォード・ワイフ(2004年) / この町の妻たちは「完璧」すぎる


あらすじ

敏腕テレビプロヂューサーのジョアンナ。あるテレビ番組でやり過ぎてしまい、恨みをかってしまう。そのせいでクビに。落ち込むジョアンナのために、家族はニューヨークから小さな町ステップフォードに引っ越す。
なんでもかんでも機械で管理できる最先端の家。しかし、そんな家々に住む住人たちはなんだか古めかしい。妻たちはいつでもどんな時でも可愛らしい服を着て、完璧な母親で女で、夫に従順すぎるほど従順で……。なんだか絵に描いたような妻ばかり。
ここの人は……いや、町は何かがおかしい。ジョアンナは、同じく違和感を覚えていた住人のボビーとロジャーと共に「違和感」の正体をあばこうとする。

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画像出典:amazon.com

2004年に公開されたサスペンス映画『ステップフォード・ワイフ』。原作は小説『ステップフォードの妻たち』です。『ステップフォードの妻たち』は1975年にも映画化されており、本作は2度目の映画化・リメイク作品になっています。
※私は1975年の作品を観ていないので、本記事は比較せず本作のみの短評になっています。1975年版を観られれば、また追記するかもしれません。

本作のあらすじだけ見ると、男女の役割や性差や差別といった社会風刺をメインにしている作品のように感じるでしょう。確かにそういった面もあります。できる女、強い女、弱い男、妻、夫……。女性も強くて良い、可愛い服を着た人形じゃなくていい。そんなメッセージを感じます。
確かにその通りです。でもそれは行き過ぎると、か弱くてお姫様みたいな主婦になりたいと思う女性を否定してしまいます。相手を型にはめたい人間が「型にはまらなくていい」なんて矛盾するシーンもありながら、「型にはまらなくていい」という型に相手をはめたがるようなシーンもあるのです。あべこべで矛盾だらけの人間たち。
本作には「女性が強くても良い」というメッセージと共に、それらの矛盾にもさらっと触れています。なんだかそんな争いをする人間自体が愚かです。
そう、本作は「風刺」よりも「人間の身勝手さと愚かさ」の方がメインになっているのです。人間の身勝手さに注目したうえで、本作の確信まで観てみると……。

あれこれの作品が好きな人に観て欲しい! と思いながらも具体的なことを言ってしまうとネタバレになるのが難しいところ。本作はサスペンスですが、コメディ色が強くて気軽に観やすい作品になっています。SF作品が好きなら是非。

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